出来たことと出来ないこと

今更書いても言い訳にしか聞こえないんだろう。
今更書いても後の祭りなんだろう。

そんなことを思いながら行く宛てのない手紙を書いてみても、誰にも見られず燃えてなくなるくらいならと思い、今回はここに書こうと思う。

諦めが悪いように聞こえるかもしれないけど、すべての事が正しいとは思ってないし、すべての事が本心なのには変わりない。

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私が同人活動を通してしたかったこと。

1)とにかく演技がしたかった。
2)いろんな人と笑っていたかった。

これだけだったんだよね。

有名になりたいとか、収入を安定させていろんな作品作りたいとか、そうゆうことはちょっと思ってた時期もあるけれど、活動をするにあたって根本的なことはこの2つ。でもいろいろ活動するとこれってすごく難しいって思った。

2つをひっくるめて考えてしまったほうが楽かもしれないけれど、ひっくるめればひっくるめるほど誰かが辛い思いをしていた。「同人」という枠で考えてしまうと人それそれレベルが違うのもあるけれど、最終的に問題になったのはモチベーションの違いや目指すところの違いから出てきた「そこまでしてやりたくない」という意見。

一番言われてきつかったのは「いい作品は作りたいけど、台本のキャラクターのバックボーンを考えるとかめんどくさいことしたくない」って言葉。作品を通して意見のすり合わせをするときに自分がやる役の設定をある程度考えて共有することで世界観が見えてくる作品も多いから、キャラクターのことを考えてバックボーンを作るということは当たり前のことだと思ってたし、むしろそれをやらないでどうやって演じているのかという疑問もあった。その人曰く「台本はぱらーっと読んで勢いでやりたい」って言われたときに、そこまでしっかりと同人作品って作られていないのかと落胆したもので、制作や演じることから少し距離を取るようにしてしまった。

時間を空けることで何か見えてくるんだと思ったけど、何も見えてこなかった。距離を開けた時にたまたまいろいろなところでプロとしてデビューしたての声優さんや現役のプロ声優さんとお話しする機会が多かったこともあり何度か役作りの話をしたけれど、努力の数だけいい作品に近づいていくという認識のほうが強かった。言葉の落とし方や言い回し、間の取り方など自分というキャラクターではなくキャラクターという息遣い。そういった考え方がすごく作品としていいと思ってしまう。

「所詮同人は」、「これだから同人は」というわけではないけれど、「予想の範疇の作品」という意味では心躍る場面が減ってしまうのではないかと思う。もちろん同人作品すべてがそのような作品ではないし、しっかりと作られている作品のほうが多いと思うけれど、なかなかもう一度聞きたい作品というものに出会わない気がする。

今は何事にも「使い捨て」という言葉が付いてくるものだけれど、台本然り役者然り作品然り、そんな悲しい結末ならば、どこかをがんばってさらにいい作品に近づきたいという気持ちにならないのかと思う。気が付いてみてくれた人だけが聞いてくれればいいという意見もあるとは思うけれど、ある程度は宣伝なりなんなりをする場合は知らない人の目にも触れるわけで、自信を持って作りましたと言えるようにしていきたい。

そんな作品作りが自分の作品作りでした。なのに、あるときぽっきり心が折れてしまった。もともと気管支が弱いってほどでもなかったけど、風邪をひきやすく扁桃炎で冬は高確率で死んでいたのですが、慢性的な気管支喘息になり、息を大きく吸えなかったり、息を吸うだけでむせてしまったり、酷使しすぎてひどいときには気管がふさがりかけたりと思うように活動ができなくなってしまいました。そこへ追い打ちをかけるように仲よくしていた友人Kが交友関係でトラブルを起こし、別の友人Mが自殺未遂をしてしまい、そのすべての原因を友人Kが私の責任と周りに言いふらしていたという事実に完全に心が折れました。

そこから本当に細々と本当にわからない程度の活動しかせずにいたら、いろいろと積み重ねたものが努力しなかったその期間に泡のように弾けて消えていきました。また再び仲間を作ればいいことかもしれませんが、自分が努力してこなかった期間、今まで一緒に活動してきてくれた人たちは努力をしていたわけですし、その期間に衰えてしまったものというものはそう簡単には取り戻せません。諦めてしまったわけではありませんが、今の自分を自信を持って「私です!」とはいけない現状で、やりたかったこととして挙げていた2つに対してスタートラインにも立てていないような気がします。

プロとしての活動が難しくなったときに自分のペースでできる同人に活動の場を移しましたが、今までの努力がほとんど0になってしまっている今、本当に演技を続けられるのかという不安が大きくなっています。何度録音しても言えないものが多くて、何度録音してもマイクが使えてなくて、何度確認しても声の出し方が違っていて、なんでこんなに自分は下手なんだろうと思ってしまう。

やりたいことがたったの2つなのに、どうしても近づけない。どうしてもできない。もどかしい日々が続きます。日々努力をすればどうにかなるとは思ってみても、努力すればするほど自分の粗が目立って、なんでこんなこともできないのかと不安になる。でも、努力を続けて何年か経てば、また笑えるようになれると信じてる。